製品紹介

シーメンス パワーサイクル試験機用チャンバー

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パワーサイクル試験を行う際には、DUTの固定や冷却、電流配線・測定信号線の接続など必須項目の整備のほか、大電流や高温から作業者を守る高い安全性が求められます。 これらのニーズを高い次元で実現したものが「パワーサイクルテスト用チャンバー」です。安全・安心から高精度な測定まで一括でご提供いたします。
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シーメンス パワーサイクル試験機用チャンバー 特徴

 
チャンバー内の様子

チャンバー内の様子


余裕をもって安全に作業ができる空間(W1388 x D600 x H1030(mm))を確保。電流配線は奥から、冷却水配管は手前から接続されるレイアウトです。チャンバー内全体は漏液パンでカバーされ、万が一の漏液にも対応しています。
電流接続平行配線バスバー

電流接続平行配線バスバー(チャンバー内)


チャンバーの奥側に、パワーテスターから供給される電流を接続するバスバーがレイアウトされます。パワーテスターの出力バスバーと同じ断面積を確保しています。接続部は高低差をなくし、前後に端部をずらすことで配線しやすく配慮されています。
電流接続平行配線バスバー

電流接続平行配線バスバー(チャンバー背面)


チャンバー背面のパワーテスター接続側の様子です。パワーテスターまでの接続は、電極間を薄いポリイミドシートで絶縁し、ギリギリの距離を維持した平行配線となっています。インダクタンスを最小限に抑えて高精度な測定を実現します。
煙センサー(オプション)

煙センサー(オプション)


チャンバー内上部に配置される煙センサーは、自吸式で確実に発煙を検知します。
流路分岐配管 流路分岐配管

流路分岐配管(オプション)


チャンバー下部にレイアウトされ、チラーからの冷却水を必要に応じて2~4分岐します。(写真は2分岐版)分岐された冷却水は、それぞれ個別に流量の調整ができるよう、流量計付き流量調整バルブが設置されます。 電源の不要な面積式流量計の他、読み値が正確に判別できるデジタル表示式、さらに、流量を制御する自動制御式をオプション設定しています。

シーメンス パワーサイクル試験機用チャンバー 仕様

基本構成仕様
外形寸法 W1524 x D702 x H1900(mm)
チャンバー内寸法 W1388 x D600 x H1030(mm)
質量 250(kg)
電源 AC100V 50/60Hz 1A
循環液 純水、エチレングリコール水溶液、コントライム水溶液
循環液温度 25℃(室温)~80℃
流路分岐 なし
流量計 アナログ式(面積式流量計)
漏液パン 装置内部に設置+排出用ドレンバルブ
漏液検知 なし
インターロック なし
 

オプション

オプション
 

循環液

Option 0
純水
  • 不純物の含まれていない水です。脱イオン水、DIウォーター、工業用純水もこちらに含まれます。
  • バクテリアや藻類が入ってしまうと、一気に繁殖してしまうことがあります。
  • 水道水を使う場合もこのオプションを選定ください。地域により含まれる不純物が異なり、トラブルの原因となる場合があります。
エチレングリコール水溶液
  • 不凍液、LLC(Long Life Coolant)もこちらに含まれます。
  • 流路の腐食やバクテリアなどの繁殖を防ぎ、0℃以下での凍結も防げます。
  • 一般的には30~50%の濃度で使用します。
  • メーカーによって色や配合物が異なるので、銘柄を混ぜて使用することはできません。
  • 80%以下の濃度であれば、消防法上の危険物ではなくなります。
  • 希釈しても環境有害物を含んでいるので、処分する場合は適切な処理が必要です。 (弊社でも対応しております)
コントライム水溶液
  • コントライムはバクテリアや藻類の繁殖を防ぐ薬品です。
  • 危険物ではなく、環境有害物質も含んでおらず、希釈すれば下水へ流すことができます。
Option 1
シリコンオイル
  • 粘度の低いものを用いることで、-40℃~200℃の広範囲で使用することができる液体です。
  • 表面張力が少なく非常に漏れやすいので、配管の接続や取扱には十分な注意が必要です。
  • 消防法上の危険物に該当します。
フッ素系冷媒(ガルデン等)
  • 沸点や凝固点に様々な選択肢があり、使用できる温度帯も異なります。
  • 一般的に、比重が重く熱的特性は良くないため、慎重に選択する必要があります。
  • 対応しているチラーも限定的です。

循環液温度

Option 0
25℃(室温)~80℃
  • この範囲で使用する場合は、こちらを選択してください。
Option 1
25℃(室温)~200℃
  • この範囲で使用する場合は、こちらを選択してください。
  • 循環液はシリコンオイルとなります。
  • 高温時の放熱や危険防止のため、配管は断熱されます。
Option 2
-40℃(室温)~120℃
  • この範囲で使用する場合は、こちらを選択してください。
  • 循環液はシリコンオイルとなります。
  • 低温時の結露・凍結防止や高温時の放熱や危険防止のため、徹底した断熱処理を行います。

流路分岐

Option 0~4
流路の分岐数
  • チラーからの循環液を、チャンバー内部で分岐して供給するときの分岐数です。
  • この数の分だけサンプルに並列に循環液を供給できます。

流量計

分岐した各流路の流量を確認するための流量計の仕様です
Option 0
アナログ式(面積式流量計)
  • ゲージ内のオモリが浮き上がった位置を目視で確認するタイプの流量計です。
Option 1
デジタル表示
  • 流量の値を数値で表示します。
Option 2
タッチパネル式表示・流量フィードバック制御
  • 設定した流量に自動で制御します。
  • 分岐した循環液の流量調整は、各バルブの微妙な操作が必要ですが、流量をフィードバックして自動で行います。
  • 試験中に圧損が変動した場合にも追従します。

循環液温度センサー

循環液流路に温度センサーを設置し、パワーサイクル試験装置で循環液温度のログを取ることができます。 流路のどこに設置するか選択できます。
Option A
なし
  • 不要な場合はこちらを選択してください。
Option B
流路分岐前供給側
  • チラーから供給される循環液が分岐される手前の1か所に設置します。
Option C
流路集合後吐出側
  • サンプルから戻る循環液が集合された後の1か所に設置します。
Option D
流路分岐後各サンプル供給側
  • チラーから供給される循環液が分岐された後の各流路に設置します。
Option E
流路集合前各サンプル吐出側
  • サンプルから戻る循環液が集合される前の各流路に設置します。

漏液パン

Option 0
  • 標準仕様で、装置内部に漏液パンと漏液センサーが装備され、漏液が発生した場合にパワーサイクル試験装置の電流出力とチラーを停止します。
  • 漏れが発生して受け止めた循環液はホースから排出されます。
Option 2
  • 装置内部の漏液パンは標準で装備されますが、施設の規則などで装置下に漏液パンが必要な場合はこちらを選択してください。
  • 装置下の漏液パンに漏液センサーが設置され、漏液が発生した場合にパワーサイクル試験装置の電流出力とチラーを停止します。

固定

チャンバーを固定する方法です。
Option A
  • キャスターに付属するロックで固定します。
Option B
  • キャスターを浮かせるアジャスターフットを追加します。
Option C
  • 床にアンカーで固定できるよう、ブラケットを追加します。

インターロック

安全性を確保するために各種インターロックが選択できます。
Option A
ドア開閉検知
  • ドアの開閉を検知し、開いたときにパワーサイクル試験装置の電流出力を停止します。
Option B
ドアロック
  • 機械的にドアをロックします。解除の条件はご相談ください。
Option C
誤開閉防止手動ドアロック
  • 誤ってドアを開けてしまうことを防止するための手動ロックです。
Option D
非常停止ボタン
  • チャンバー右下に設置され、押された場合にパワーサイクル試験装置やチラーを停止します。
Option E
煙検知
  • チャンバー内上部に自吸式の煙センサーを設置し、検知時はパワーサイクル試験装置を停止します。
Option F
漏液検知
  • 標準仕様で、装置内部に漏液パンと漏液センサーが装備され、漏液が発生した場合にパワーサイクル試験装置の電流出力とチラーを停止します。
Option G
表示灯(パトライト)
  • 設備規則等で表示灯が必要な場合に選択してください。表示色や状態はご相談ください。
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周辺機器

シーメンス パワーサイクル試験機用チャンバー Q&A

なぜチャンバーが必要なのですか?
パワーサイクル試験では、サンプルに大電流を繰り返し流します。このため、十分な太さの電流配線を接続する必要があるほか、発熱を抑えたり、Tc, Tjをコントロールするために温度の管理も必要です。これらを確実に行ったうえで、安全性を確保するための装備がそろったものがチャンバーなのです。
どのようなサンプルの試験が可能ですか?
SOPなどの基板実装型、TO-220やTO-247などの小型パッケージから、大型のIGBTモジュール、Press-Packなど、様々なパッケージに対応可能です。
何℃まで対応できますか?
試験内容により必要な温度帯域は様々ですが、-55℃~200℃まで最適な方法で冷却・温調が可能です。

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