TO220やTO247の汎用パッケージは実使用ではコンパクトで使い勝手が良い反面、大電流を流す評価時には、その冷却や電流線接続に課題があります。定量的に、高い再現性を確保し、安全に測定するための治具が、測定の生産性を大幅に改善します。
サンプルの足をソケットに差し込み、固定ネジを締め付けることで大電流端子に押し付けられます。ソケットの差込口はTO220とTO247のいずれも差し込めるような寸法になっています。評価サンプルは通常通りネジで固定するか、モールド面を上から治具で押し付けます。サンプルの直近には熱電対を固定するためのネジ穴があり、温度のモニターも可能です。
サンプル押付けネジの位置は調整が可能です。先端には耐熱高強度樹脂が取り付けられており、サンプルを傷つけることなく押付けることができます。
基本構成仕様 | |
寸法 | W70 x D153.5 x H95mm |
質量 | 0.8kg |
最大電流 | 200A (Duty50% 8秒) 75A (Duty50% 60秒) |
耐熱温度 | 200℃ |
最大負荷 | 1500N |
TO220やTO247はネジで固定できますが、そのための取付ネジ穴をベース板に加工するかどうかの選択です。
ベース板はパワーサイクル試験装置の押付け治具でCP上に設置することを想定しています。
その他の場所にネジを用いた固定を行う場合に必要な取付穴を、ベース板に加工します。
大電流端子にはどのようなケーブルが接続できますか?
Φ4.2mmの穴があいているため、M4ネジで丸端子が取付できます。当社の耐熱柔軟ケーブルでは5.5sq(AWG10)までの太さが選択可能です。
硬質アルマイトで絶縁は十分ですか?
アルマイトに頼った絶縁では、角部での短絡が起きやすいです。出荷時には重点的に角部の導通試験を行っています。傷が入った場合には短絡する可能性が高いため、十分な注意が必要です。
ネジ締めトルクでどのように押付け力を管理するのですか?
出荷時に荷重計を用いてネジの締付けトルクと発生する押付け力を測定し、グラフ表示したものを添付します。サンプルを固定するときの参考にしていただけます。